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(有)平和商事

生食について

犬猫の進化と食事について

オオカミ

<犬の進化と食への対応>

 犬や猫の祖先が地球上に誕生したのが5,000万年前といわれています。ミアキスと呼ばれる肉食動物です。そして犬や猫だけでなく、オオカミやキツネ、タヌキ、ライオンやトラなどの猫科の動物、イタチ、クマなども、このミアキスという肉食動物から進化しました。

 ミアキスは木の上で生活をしていたとみられており、その中のあるグループが木から降り草原に進出し、その環境に適応できた種がオオカミや、犬、キツネなどの動物に進化しました。そしてその環境に適応するために、長距離を走ることのできる持久力と足腰を手に入れたのです。
生き物は、その環境に対応できた種だけが生き残ることができ、対応できなかった種は淘汰されてしまうのです。そして彼らが生きていくための”環境への対応”のうちで、「食」というファクターは、とても大きな問題です。その環境の中で得られる食物から栄養を得るためには、その食べ物に対応できる消化器官を進化させなくてはなりません。

 この事から、その生き物が進化の過程で食べてきた物が、その生き物の消化器官(口や歯の構造なども含め)の構造を決定する要素であり、その消化器官にあった食事を与えることがとても重要だということはいうまでもありません。

<犬が食べていた物>

 犬や猫はその起源から5,000万年ともいわれる長い時間を経て進化を続けてきたわけですが、その進化の過程のほとんどの時間を、生の肉(内蔵や骨を含む)食べ物を食べて生きてきました。犬は野生の時代、山や草原を歩きながら、群れとなって自分より大きな草食動物を捕らえて食べたり、小動物や昆虫なども食べていたと考えられます。そして草食動物の骨や内蔵、消化器官の内容物もいっしょに食べることでビタミンやミネラルを摂取していたものと見られています。
食べ物の加熱調理というのは人間だけが手に入れた殺菌技術です。したがって地球上の人間以外の全ての生き物(鳥や昆虫、魚、草食動物や肉食動物も)は加熱調理などされていない天然の生の食物から栄養を摂取して進化してきたのです。

<犬本来の食事とは?>

 犬本来の食事とは、その進化の過程や口や消化器官の構造などから考えると、穀類中心ではなく、タンパク質が熱変性を受けていない、肉(内臓、骨を含む)を中心とした生の食事ということになります。こういった本来の食事を与えることが犬の健康に役立つと考えるのが自然ではないでしょうか。

<ナチュラルであること>

 犬本来の食事を考える上で「ナチュラル」であるということも大切な要素です。 ナチュラルな、犬本来の食事、それは自然な状態の栄養を供給できる食事、つまり人工的でなく、合成された物でなく、加熱していない生きた栄養を摂取できる食事です。もちろん自然界には化学物質や添加物、着色料なども存在しません。
人間の科学によって発見された栄養素はどれくらいあるのでしょうか?また、未だ発見されていない栄養素はいったいどれくらいの種類があるのでしょうか?こういった未知の栄養素は生き物にとって不必要なのでしょうか?これらの疑問に対する答えは、「天然」「ナチュラル」にあると考えられます。生き物は本来、自然界に存在する天然の物を食べてきました。こういった食事の中には人間の知らない(であろう)栄養素が含まれています。すべての生き物は人間が知っているいないに関わらず天然の食事から必要な栄養を摂取し進化してきました。人間が知っている栄養素だけの足し算によって作られた人工的で合成された食事にはそれらの答えはありません。

<食べるよろこび>

 犬や猫は我々が人間社会に引きずり込んだ、人間とは違う生き物です。このことをよく考え、その責任を果たしてあげなくてはなりません。そして、彼らは我々にとって経済動物ではなく、まぎれもなく家族の一員なのです。そんな愛すべき犬や猫に与える食事は、人間の食事ではなく、また、経済動物に与える飼料のような考え方でもなく、最も彼らの体にあった食事であり、家族の一員である犬や猫として食べる喜びや幸せをも味わってもらいたいと考えております。

馬肉のすすめ

オオカミ

<馬肉の栄養について>

生食を考えるうえで、考慮しなくてはならないのは「安全性」、「鮮度」、「栄養バランス」です。

安全性を確保するためには、まず食肉の中から選択するのがいいでしょう。食肉は人間が食べるレベルの鮮度管理、衛生管理がなされており、菌数においても厳しい制限があります。

その食肉の中で、鮮度、栄養のことを考えると馬肉がベストな選択でしょう。
馬肉は、日本において唯一、生で食することが可能な肉です。

更に、馬肉は抗原度が非常に低く、アレルゲンになりにくいため、馬肉を食べることによりアレルギーを引き起す心配が少ないのです。また、オメガ3脂肪酸(α‐リノレイン酸)を多く含んでいることもアレルギー疾患を防いでいる要因と思われます。

◆馬肉の特徴◆
  1. アミノ酸バランスに優れている
  2. 低脂肪、低カロリー
  3. 脂肪酸のバランスがよい

動物園では肉食獣の餌として安全と栄養面を考慮して、生の馬肉を与えている事が多いそうです。
またブリーダー様からも馬肉に対する評価が高まっています。ヨーロッパでは古くからショードッグの主食として馬肉が使用されてきました。

<タンパク質について>

良好な新陳代謝を得るには、脂肪(飽和脂肪酸)の少ない赤身の肉を摂取することが大切です。 また、馬肉は不飽和脂肪酸をバランスよく含み、太りにくいといわれています。

▼熱に弱いタンパク質

タンパク質は熱によって壊れて(変性)しまう性質を持っています。私達が火傷をするのと同じで、熱が加わったタンパク質は死んで(変性)しまいます。そして変性したタンパク質は元に戻りにくい性質をもっているのです。なるべく生の新鮮な状態で食べるのが理想です。

▼タンパク質に含まれる酵素

生肉は酵素を豊富に含んでいますが、その酵素も熱に弱いタンパク質でできています。そのため、酵素は約50℃で破壊されてしまいます。酵素を栄養として取り入れるにはやはり生で食べるしかありません。
※酵素についてはわかっていない事が多く、酵素を摂取しても消化により分解され、腸から吸収する時には単にアミノ酸であるだけとも言われます。また、胃で消化が始まる前に食物に含まれる酵素で自己分解をさせることを事前消化と呼び、消化を楽にすると言われます。

▼新鮮で衛生的な管理

但し、動物性タンパク質には必ずと言っていいほど脂肪分が一緒に存在しています。この脂肪分は空気中の酸素と反応し酸化してしまいます。そして生の動物性タンパク質には菌も繁殖しやすいのです。ですから理想的な生の動物性タンパク質を摂取するためには、衛生管理、鮮度管理、保存の際の温度管理がとても大切なのです。